。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。



殺るか、殺られるか―――


キョウスケのリズムのない淡々とした言葉は言ってる内容は強烈なのに、言葉にするとことの重大さが半減する気がした……


「唯一の救いはスネークが動くのは


10月の青龍会のパーティーで、と言うことだけ分かってるってことですね」


10月―――


まだまだ先だ。


「じゃ、じゃぁさ!そのイチのバックを突き止めればいいんだろ?


てか、何でお前がイチの背後に誰かいるって知ったんだよ」


と最後の方はほとんど責めるような口調になって目を吊り上げると


「…それは」とキョウスケは言葉を濁した。含みのある物言いが気になる。


ふーん


「あの女が言ったんか?ベッドの中で」


あたしの言葉に


げほっゴホっ!


とアイスコーヒーを飲んでいたキョウスケが派手にむせた。


気道の変なところに詰まったのだろうか、キョウスケは口元を押さえながら


「ちゃいますよ。てかしてまへん。


お嬢まで変な想像しんといてください」


と涙目になって訴えてくる。


いや……あたし、こー見えても“前は”結構純真(?)な乙女(?)だったんだけど…


何かエロ戒に染まってきたのかな…


「とにかく、俺らがそれを知ったのは偶発的な、恐らくスネークにとっては“事故”」


偶発的な事故??


意味が分からず首を捻りながら


「世界最強の殺し屋だろ?あたしたち三人と、叔父貴と鴇田合わせても、未だ尻尾が掴めてないじゃん。


だったら雇い主の方を探す方が手っ取り早いんじゃね?」


と聞くと


「それが難しいです」とキョウスケは眉根を寄せる。


うーん…


「……とにかく、お前らがその事故(?)を見たか、聞いたか知らねーけど


再現してみたらどうだ?


ほら、実況見分ってあるだろ?」


あたしの提案に、キョウスケはかっ!と目を開いた。


「お嬢!」


「な……何?またあたし変なこと言った…?」


「お嬢がまさか実況見分なんて言葉を知っていたなんて…」


そっちかよ!(怒)