それぞれ通話を終えたのはそれから5分後だった。あたしと千里の通話が一番早くまとまって、次にエリナ。エリナがエリナママに聞いたらOKだって。まぁエリナがちょっとでも元気になってくれるなら…って感じだよな。
一番時間が掛かったのはキョウスケんとこ。電話はすぐに繋がったらしいが、どうやらイチのマネージャーは「鬼マネージャー」らしく、そこを説得させるのが大変だったみたい。
とキョウスケから聞いた。
「幸いにも一結も一週間休暇中だったんで良かったんですけど。
スキャンダルにはくれぐれも気を付けてくれって、鬼……マネージャーが…」
とキョウスケは深いため息を吐く。
「スキャンダルも何も二人きりの旅行じゃあるまいし、仲間内でワイワイしてるだけでガミガミ言わなくてもな~
芸能人ぐらいプライベートはあるだろが」
と戒はちょっと憎らし気に口を尖らせ
「ま、まぁまぁ。これで全員行けることになったし、良しとしましょうよ」とキモ金髪が取りなす。
まぁ??こんだけの大人数なのに、不思議なぐらいスムーズに決まったよな。
みんな暇か??
オレンジジュースを飲みながら俯いていると
「ねぇねぇ、朔羅~♪旅行の日何着てく??パジャマパーティーもしたいよね♪」
と、心配のリコが何より楽しそうで
ま、いっか。



