。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。



「おい!キモ金髪!」とあたしが突如怒鳴るとキモ金髪が


「はい!何でしょう!」と手をあげた。


「おめぇリコを連れてドリンクバーで飲みもん取ってこい」とあたしがドリンクバーの方を見ると


「あ、俺アイスコーヒーお願いね」と戒がちゃっかり頼み


「俺もお願いします」とキョウスケが便乗する。


てか、無駄にドリンクバーを行ったりきたり、この不自然な状況を早く終わらせて家に帰りたい。


いつだったか……このメンバー(一部不在)でカラオケ行ったとき、あたしとキョウスケがドリンク取りに行ったことを思い出す。※。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。参照


でもあの時と状況が違うし、あたしが二人にドリンクを取りに行かせたのはワケがある。


二人がテーブルを離れたのを見届け


バンっ!


あたしはテーブルを叩き、戒の胸倉を掴んだ。


「お前!何言い出すんだよ!


リコは傷心中なんだ!ちょっとは気を遣えねぇんか」


戒にガン垂れると、戒はあっさり降参ポーズ。


「だって朔羅と一泊旅行したかったんやもん」と唇を尖らせる。いつもならそんな子供っぽい発言が可愛いと思っちゃうあたしだけど、流石に今回はそう思えない。


「ならキョウスケには悪いがキョウスケ抜きで行けばいいだろ!キョウスケだってキマヅイだろうが!」


キョウスケの方を指さすと


「お嬢……俺は大丈夫です…」とキョウスケが切なそうに眉を寄せる。





直感―――……





こいつら、何か隠してる。


その“隠し事”ってのが、戒とキョウスケセットじゃないと行動できない“何か”だと思った。