。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。




不思議だ…ちょっと前までこのメンバーで当たり前のようにつるんでいたのに、今はただただキマヅイ。


スカートの裾をきゅっと握って俯いていると


「あ、先輩の飲み物なんですか?おいしそう」と隣でリコがキモ金髪のグラスを指さし。


不自然過ぎる程の会話のやり取りに、あたしはリコにまで気を遣わせちゃってることに気づいた。


「あ、これ?カフェオレ……だか、カフェラテだか…」とキモ金髪はグラスをちょっと持ち上げ


「進藤、お前川上に教えてやったら?」とドリンクバーのある場所を目配せ。


「あ…はい!」とキモ金髪が慌てて立ち上がる。リコも


「行ってきま~す…朔羅は?何が欲しい?」と聞いてくれて


「あ…じゃぁオレンジジュース」と慌てて答え、リコとキモ金髪がドリンクバーに向かっていった。


「おい!キョウスケとキモ金髪が居るんなら先に言えよ!」


と、あたしはキョウスケに気づかれないように戒に勢い込むと


「いや、最初は俺一人だったんだけど、なんか成り行きで??」


と戒が無理やり浮かべた笑顔を引きつらせている。


その不穏なやりとりを聞いていたのか


「戒さん…俺帰ります」とキョウスケが席を立ち上がろうとしたとき


「お待たせ~」とリコがグラス二つを手に戻ってきて


ぅを!早ぇよ!


キョウスケが何となく帰るモードだったのに、そのタイミングを逃したと言った感じで目をぱちぱちさせ…


あ、気を遣ってるのもキョウスケもか…


とちょっと感じた。何か純粋にリコのことを気遣ってくれてるのが嬉しいのと、そんなことさせてる自分が酷くイケナイ気がするのと……複雑だった。