てかそもそも川上の気持ちってどーなの?


そいやぁ朔羅も今日は『決戦の日だ!』って言ってたしな。あっちはどーなってんだろ…


まぁ、どっちにしろ


「川上のことを泣かせてみ?只じゃすまさへんで?


朔羅の親友以前に、俺も川上のこと大切なダチや、思うてるからな…」言い掛けたとき、


「お待たせいたしました~♪ポテトフライで~す♪」


と店員がポテトフライを運んきて、


誰だよ!俺の知らない内に勝手にポテトフライ頼みやがったんは!!


「あ、俺が頼みました」と響輔が挙手。


お・ま・え!!


相変わらずKYだな!


進藤はしまりのないヘラヘラ顔で店員からポテトフライを受け取っている。


俺はテーブルの隅に避けられたカトラリーの中に収まっているフォークを弾き、テコの原理で起き上がったフォークを


パシッ


手に握った。





「いいか、進藤。


最終忠告だ。


川上を泣かせるな。


ちょっとでもあいつを苦しめたら」





言いかけて、テーブルに手を着いていた進藤の片手を拘束し、俺はフォークを振りかぶった。


振り上げられるフォークの鈍く光る先を凝視した進藤に


ドっ!!




「指一本じゃ足らないぞ?


そんだけの覚悟がなきゃ、あいつから手を引きな」




フォークの先は進藤の指の間、狙った場所から数ミリも擦れず、テーブルに突き刺さっている。



進藤はごくりと喉を鳴らしたが、すぐに真剣に俺をまっすぐ見据えると


「大事にしたいっス!」


あそ。


俺は最終忠告したからな?と思っていると、



~♪


俺のケータイが着信を報せた。ディスプレイには、


着信:朔羅♥


となっていて、俺も相当だな…とちょっと思った。


だってハートだぜ!?前の俺なら考えられなかったのに!!