と言うことで、あたしたちは最寄りのファミレスに落ち着くことになった。


あたしはオムライス、キョウスケはエビグラタンをそれぞれ注文して、料理が運ばれてくる間


「何かあったんだろ?あそこで知られたくない話、したいって顔してた」


とあたしの方が切り出すと


「―――え……?」


とキョウスケが目を開いて顔を上げた。


「何だよ、違ったんかよ」


これが物を聞く態度かって言えるぐらい、横柄に腕を組んで向かい側に座ったキョウスケを見ると


「…いえ、俺の考えてること言いたいこと…良くわかったな…て」


あ、当たってた。良かった~


最初はこいつが何考えてるのか、さっぱり読めなかったし、時々キョウスケは変な世界に入ってるし、謎めいたヤツだけど


でも、最近ちょっとだけ分かるようになった。


それだけあたしはキョウスケと長い時間一緒に居るってことだよな。


「デートは楽しかったか?」


と、ドリンクバーで取ってきたオレンジジュースを口にしながら聞くと


「…まぁ」とキョウスケの返事は歯切れが悪い。


「何だよ、その気の抜けた返事は。楽しかったのか、楽しくなかったのか?はっきりしな」


ああ、いつもの短気が出ちまう。


「お嬢は楽しかったですか?」


と、あたしの問いかけに答えることなく逆に聞かれ


「……お…おうよ」


と、口の中で言葉が詰まる。


何でだろう。後ろめたいことをしてるわけじゃないのに……


でも


何でだろう。


キョウスケがあたしを見る目がいつもと違う気がするのは―――