ジリリリリリリリ    ジリリリリリリリ


目覚まし時計が私、松原強佳(まつばらきょうか)を叩き起こす。


そこで起きなくても普通の家なら親が起こしてくれるから余裕があるのかもしれない。
しかし、一年前両親を失った私はそうも行かない。
重たい体を起こし、朝の支度をする。


この家は私の一人暮らしで、まだ高校2年生の私はバイトで家賃を払っている。
学費はというと特待生として学費免除してもらっている。
この頭には感謝したものだ。


しかし、そんな私には大きな悩みがある。
それは学校がとにかく酷いということだ。
決して先生が悪い訳ではない、生徒がクズすぎるのだ。



今日も学校に行って、


「目障りなんだよ、消えろ」


と言った暴言はもちろんの事で、たまには暴力までしてくることだってある。