「これは強気な泥棒で!」

「口だけは達者だな!自分の状況をよく見てみろ!!」

半兵衛を見つめ、道三と天海は笑い声を上げる。その様子を政宗はただ黙って見ていた。もうすぐ全てが終わるのは確かだ。

「天海様、道三様、このコソ泥の始末は私にさせていただけませんか?」

政宗がそう言うと、二人は笑うのをやめる。道三が拳銃を貸そうとしたので、「これで始末させてください」と政宗は機関銃を取り出す。殺傷能力も、破壊力も、全てが抜群に優れたものだ。

「この部屋が血で汚れるのはたまらんが、秘密を葬るには仕方ない」

「さっさとやれ」

道三と天海の視線が刺さる。政宗は無表情のまま半兵衛に機関銃を向けた。半兵衛は黙って機関銃を見つめている。その時だった。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「絶対に許さねえ!!」

「罪人はお前らだぁぁぁぁ!!」

最上階にいるというのに、大声が響いてきた。何事かと道三たちが地上を見る。そこには、ビルの前で大声で喚き散らす数十人の人がいた。その周りに野次馬が集まってくる。