閑静な住宅街にお店はあった。 なんとも好きな雰囲気。 葵も好きな雰囲気みたいで二人で心躍らせていた。 お店に入ると凄く素敵な笑顔の男の人。 「ギリギリにきてしまってすみません」 一言葵が言った。 葵のこういうところも好き。 葵と私はサービス業だから分かる。 ギリギリにくる客って私だったら嫌だ。 でも、一言あるとないとじゃ全然違う。 申し訳ない気持ちと葵とどうしてもここの料理を バレンタインに一緒に食べたい気持ちがあった。