聖夜の雪の...愛する暗殺者

放課後、また京香がやってきた。

「蓮太!一緒に帰ろっ!」

京香はたまに俺と一緒に帰ろうと誘ってくれる。

断りはしないし嬉しいが、やはり周りの目が痛い。

カースト最底辺の俺と、美人でモテるカーストトップクラスの女の子が2人で帰るなんて周りはいい気はしないだろう。

あっ、ちなみに俺は京香をそういう目で見てる訳では無い。というかそんなことは絶対に許されない。

俺はカバンを持って、京香と共に教室を出た。

さすがもう夏だ。夕方でも昼間のように明るい。

「暑いねぇ。アイスでも買う?」

京香はコンビニを指さし、俺の腕を引っ張る。

「あっ!大丈夫!お金は私が出すから!」

「えぇいやそれは悪いよ、俺は大丈夫だから京香の分だけ買いな。」

俺がそう言って京香の手をどけようとすると京香は力を入れて無理矢理「いいからいいから」と俺も一緒に連れていった。

「悪いな、気使わせちまって...」

「気なんて使ってないよ!一人で食べるのが嫌なだけ!」

「そ、そうか...」

やはり京香は優しい。

「あっそうそう、夏休み行く海、あの山の裏にあるの!めっちゃ近くない!?」

京香が指を指した方向を見ると、それはさっき「何か」が落ちた山だった。

俺はそれを思い出すと、その山に行かずにいられなくなり、京香に「先に帰っといて」と言って、「待って」と止める京香を無視して山へと走った。