「おい喜山ァ、なあに黄昏てんだァ?」

俺に話しかけてきたのは、同じクラスのヤンキー・三原 孝明だ。

三原は毎日のように、陰キャの俺に絡んできて金をせびってくる。

「黄昏てなんかねぇよ...」

俺は座っていた席を立ってその場を去る。

「おいこら待てよぉ!」

三原は俺の肩を勢いよく掴み、力を入れる。

「なっ、なんだよ!」

「金。」

はぁ、まただ。

俺はケツポケから財布を出し、財布から3000円を出して三原に渡した。

「あぁん?なんだこれっぽっちかよ。明日はもっと持ってこいよ~っと。」

三原は俺の背中を強く押し、教室のドアに叩きつけて去っていった。

あぁ...学校辞めたい...

友達もほとんどいないし、成績もそこまでよくない。学校で楽しいことなんてなんにもない。