思った以上に大きな公園で、園内をだいたい1周する頃には時刻は16時半を過ぎていた。
「宗ちゃん一旦休憩〜」
「いいよ、あそこのベンチ座る?」
「うん」
他にもいろいろな遊具がいたるところにあり、彼女はそれを見つける度に嬉しそうに駆けていった。綺麗なロングスカートを気にしながらも楽しそうに笑う彼女を見ている時間は僕も楽しくて、時間が経つのがものすごく早かった。
「…何か飲む? 自販機で買ってくるよ」
「えっ、じゃあ私も行く」
2人で、近くにあった自動販売機でそれぞれお茶を買い、さっきのベンチに戻る。
「っあ〜、楽しかったあ」
美味しそうにお茶を飲んだほのかは、あ、と声をこぼした。
「ん?」
「スカート、ちょっと汚れちゃってた」
彼女が引っ張ったスカートの裾の部分が、砂で少し汚れがついていた。
「家帰ったらちゃんと洗わなきゃ」
気にしながら遊んでたんだけどな、と言いながら、その部分を何度か払った。
「…あ、そういえば、この前宗ちゃんに似てるって言った漫画の中でね、こんなシーンあった。その人と主人公の女の子が公園のベンチで話してるの。何か今それみたいで、となりにいるみたいに思えてきた」
「…え?」



