「本ってどんなの読むの? 論文みたいなやつ?」

「いやまさか、普通に小説とかだよ」

読書として論文読んでたらすごいよ………


「お待たせしました」

そこに、注文していた料理が運ばれてきた。

「うわああ〜〜美味しそう……!」

「ご注文の品は全てお揃いでしょうか」

「はい……あ、取り皿もらえますか?」

「かしこまりました」


店員さんに取り皿をもらい、2人で手を合わせる。

「いただきます」

そして彼女は取り分けたパスタを頬張る。

「お、美味しい……! 美味しいよ宗ちゃん、食べた!?」

「うん、今食べるところ」


彼女は本当に美味しそうに、幸せそうにごはんを食べるので、僕は自分が食べる前に彼女をよく見てしまう。見ていると、僕まで幸せな気持ちになる。

「…ほんとだ、すごい美味しいね…!」

「うん。幸せ〜〜」


ほのかは終始美味しい、幸せ、と言いながら、パスタとピザを嬉しそうに頬張っていた。



「美味しかった〜、ごちそうさまでした」

手を合わせた彼女は、嬉しそうに水を飲み干した。


「美味しかったね、また来よう」

「うん…!」


ここは相当な人気店なのか、お昼時を過ぎた現在も未だたくさんのお客さんで賑わっている。

「ほのか、もう少ししたら出れる? 混んでるから、長居しすぎたらあれかも」

「あ、うん、私もう行けるよ」


彼女が大丈夫と言ったので、会計をして外に出た。