「じゃーまた明日なー!」

「また明日」


4人で他愛もない話をしていると、時間はあっという間に過ぎていく。

駅前で2人と別れ、僕とほのかは久しぶりに駅から家までの道を歩く。


天音さんが見つけたというカフェはシフォンケーキが看板メニューらしく、食べてみたらすごく美味しかった。

ほのかとデートに行くとしたら、こういう場所とかがいいのかな………



「……あの、宗ちゃん」

「…ん? 何ですか?」

それまでお互い無言だったが、ほのかが口を開いた。


「…やっぱり、変なんでしょうか」

「……え?」

「付き合ってるのに、お互い敬語なのは」


……ああ、今日の昼に早瀬に言われたこと、気にしてたのかな………


「何か、さっきカフェでガッキーとあげさん見てたら、やっぱり変なのかなぁって、思っちゃいました」

「……そうですか、」


あの2人はもちろん仲がいいけど、小学校からの付き合いで長いからっていうのも、あの雰囲気の要因になっている気もするけど……。


「……ほのかは、普通に喋ってみたいですか?」

「…え…」

「確かに早瀬の言う通り、敬語だと若干の距離を感じるというか、そういうのは多少、あるとは思いました…もし普通に、タメ口で話すなら、僕も少しずつ、慣れるように頑張ります」