目の前の三上さんは、目を丸くして、口もぽかんと開いている。
………え………え? 僕今何て言った……………??
「……あ、…え、いや…あの、今のは………」
全く言うつもりがなかった言葉以前に、全く自覚していなかった気持ちに自分自身が混乱する。
……え、僕、三上さんのこと………………
「じゃあ、付き合いますか?」
「ええっ!?」
僕は三上さんを好きだという自覚はなかった。そんなことを知らない三上さんはさらりと、僕に付き合うかと訊いてきた。
「え、え、そ、そんな、つ、付き合うなんて……、だって、三上さん、僕のこと、好きとかじゃ……」
「好きですよ、滝本くんのこと」
「っえええ!?」
え!? え、今、三上さん、僕のこと好きって………、!? えええ!!?
「その好きが、ラブなのかライクなのかは解りません。けど、滝本くんのことは好きですよ」
えええええ…………
何で、三上さんはそんなにはっきりと言葉にできるんだ、僕なんかまともに話せていないというのに…………



