……………来ない…………


それから1時間、すぐ気づくように本は読まずに、まだ提出まで期限に余裕があるレポートを進めながら返信を待っていたが、未だに来ない。

23時を過ぎたが、まだごはんを食べてるのか………?

………いや、さすがにそろそろ家に帰っててもおかしくない時間だよな…………


何だか今度は心配になってきた。大丈夫かな…………


【ほのか、大丈夫?】

一応LINEを入れるがもちろん既読はつかず、その前に送ったものにもついていない。

…明日は休みだから、みんなで羽を伸ばしているのかな………けどそれにしたって、心配だ。


それからも悶々としながらレポートを進めていたが、ついに集中力が切れた。

……そうだ、天音さん一緒に行くって言ってたじゃん、天音さんに連絡してみよう…!

何故もっと早く気がつかなかったんだと自分に呆れたが、そんなことよりも早く天音さんに連絡すべくトークを開く。


———“ヴー ヴー”

えっ…!?

文字を打ち込んだ瞬間突如スマホが鳴り、僕はびっくりしてスマホを落としそうになった。……画面には『天音さん』の文字。

「っもしもし天音さん? ほのかは」

『あっ、ごめん滝本くん、起きてた?』

「うん、起きてるけど、ほのかは?」

『ごめんなんだけど、今から駅来れる? 駅裏の居酒屋の前にいるんだけど、ほのかが—…』