三次元彼氏。



すると姉は、次の瞬間あり得ない提案をしてきた。

「あたし帰ってきたらさ、3人でお昼食べない? ほのちゃんの家で!」

「はあ!?」

思わず声が出た。

3人でお昼を食べることですらほのかにとって迷惑だろうに、よりにもよって何でほのかの家でなんて………!

目の前のほのかも、目を丸くしてきょとんとしている。


「ちょっと姉さん、いい加減に…」

「い、いいですよ…!」

「ええっ」

何と、ほのかは笑顔で承諾したのだ。


「ほのか、無理しなくていいんだよ、この人適当に思ったこと何でも口にするから…」

「何よ失礼ね」

「全然、無理なんてしてないよ。舞香さん、何か食べたいものはありますか? 私ちょうど今買い物に行くところだったんです」

ほのかは手に持っていた鞄を見せた。

「えーっ、ホントに!? どうしよー………、あっ、じゃあたこ焼き! タコパしよみんなで!」

「ちょっと、何でそんな特殊なもの…」

「いいですよ。たこ焼き器、あるのに使うタイミングなくて使いたいなって思ってたんです…!」

「じゃあ決まりね!」

姉は嬉しそうに笑うと、「あ、バス来た」と言いながら鞄から財布を取り出した。

「はい、ほのちゃん、食材費これ使って」