彼の名前は………

佐藤 響

和花と同じ中学卒業。

俺に告白して、一週間で付き合うとは…………。

あの日の告白とキスは………夢だったのでは??と思う程

呆気なく次の奴と付き合っている。

もちろん、俺の告白がいい加減だったとは思っていない。

もし本当にいい加減だったら………。

あの涙はない。

かといって………

佐藤といい加減に付き合う事も考えられない。

分からない事ばかりだが…………

和花なりに、俺の事を考えて

今まで通りにしようとしているのは感じる。

痛みはまだあるが………

これでやっと、和花の事が相談できる。

藤堂………教えてくれるかなぁ?



痛む腹を押さえて

「ちょっといいか?」と声をかける。

「不本意ですが………
和花を思うと……仕方ないです。
誠先生と澤先生にも頼まれたので…………。」

いかにも迷惑!!という表情をして答えてくれた。

15も年下の女の子に、こんな態度をとられる日が来るとは………。

情けなく思いながらも………

自分の撒いた種なので………仕方ない。