「先生達、上手~!!」

「カッコイイねぇ!」

女子高生の心を掴むのは

普段、常に女の子が周りにいる俺たちにとっては………難しくない。

むしろ、年相応の女の人達との話題の方が難しいくらいだ。

現に今も

ちょっと大人の雰囲気を出すと、この調子だ。

大人の男に憧れる年頃だからなぁ~

「ねぇ、和花もそう思うよね?」

「どっちがタイプ??」

教師相手に、大胆な話題の彼女達に苦笑いしていると…………。

「う~ん。
私は………年上はないかなぁ…………。
同じ年頃の人の方が、話しやすいもん。」と……………。

おいおい。

同じ年の方が話しやすいって言ったって…………

俺とは毎日、いっぱい話てるだろう。

不満な表情を顔に出してないか心配しながら

聞こえないふりをして歌っていると。

「だったら。
次は、男子も誘って出掛けようよ!
和花は誰を呼んで欲しい?」

「そこでカップルが出来ちゃったりして!」

「確かに、同じ年頃の男子の方が一緒にいられるよね?」

「先生達とのお付き合いは
憧れるけど…………
現実には難しそうだもんね!
それより、同じ年の彼氏だったら
デートだっていっぱい出来るし…………ねぇ~!」

「クラスの男子だと
登下校の他に、お昼ご飯だって一緒に食べれるよ。」

「いい、いい!!」

「やっぱり、同じクラスの男子の方が良いよね!」と

和花の『俺達はあり得ない』発言から………

存在が空しいものになった俺たち。

カラオケもそこそこに

すっかり女子トークになった彼女達に………。

「そろそろ時間だから出るぞ。」

「今日はもう帰ろう。」と帰宅を促した。