「僕?
ねぇ、起きれる?」

目を開けると…………お袋ではない女の人に声をかけられた。

「うっ……………う~ん……………。」

どうやら、ジュースを飲みながら待っている間に寝ていたみたいだ。

「今日は、誰と来たの?
お母さん??
今………何処にいるか分かる??」

目を覚まして直ぐの質問に、頭が働かず………。

「おかあさん……………?
……………おかあさんは?!」と泣くことしか出来なかった。

「あぁ~ごめんね。
びっくりしたよね??
抱っこしてあげるから、お姉ちゃんとあっちに行こうね~」

抱っこしてあげると言いながら、無理やり抱き上げ連れていこうとする。

「嫌だ!!
おかあさ~ん。
嫌だよぅ~」

泣きじゃくり、暴れる俺のパーカーの帽子から封筒が落ちた。

『この子を見つけた方へ』

あの時の俺は、もちろん読むことは出来ないが………

そう書いてあったと

後から親戚の噂話で聞いた。

「ごめんね~
ちょっと暴れないで~
すみませ~ん!
主任、この子を事務所に連れて行くのを手伝ってください!!」

店員のお姉さん一人では、抱えられない程暴れながら

事務所に連れて行かれた。