いつか誰かに恋をする………。

「「「おめでとう!」」」

赤ちゃんの命名が決まり………お祝いをする。

と言っても

俺と母さんと………何故かクマさん。

この人って、家族の一員になってるなぁ~

もしかしたら………

母さんが再婚、なんてあるのかなぁ?

笑い合う二人を見ていたら、そんな想像も浮かんだ。

「それで、名前は?」

「私にもまだ教えてくれないの。」

母さんがクマさんと話してる側で………ドキドキの俺。

だって……………

「さぁ祥ちゃん、お披露目して。」

ニッコリ笑う一花姉に

「祥太は知ってるの?」と、ちょっと不満そうな母さん。

「もちろん!
けど、私は知らないの。
だって………祥ちゃんにつけてもらったから。」

「祥太に?!」

「うん。
私の可愛い弟に。
私の可愛い娘の名前をつけて欲しかったの。」

一花姉は…………

何時だって俺を家族だと………大切にしてくれる。

だから…………

「『和花』って…………どうかな?
一花姉の『花』が……………みんなを繋いで『和』を作るの。
一花姉の優しさが………
この子に繋がって、みんなが優しくなったら良いなぁ~って…………。」

「祥太。」

「…………祥太。」

「祥ちゃん……………。
ありがとう!
素敵!!
本当に良い名前。
和花~
貴女は今日から、和花ちゃんよ。
祥ちゃんがつけてくれたの。
祥ちゃんの思いに応えれるよう………幸せに育ってねぇ。」

一花姉は………

今まで見たこともない母親の顔で抱き上げた。