誰にもあげない




私たちは身体を重ねた。


色んな感情が混じって
深く濃いセックスだった。


「菜月。こっち向いて」


やっぱりイケメンだなー
この顎の髭が最高に好き。

「前髪作った方が可愛いよ」


「ハサミ持ってきたから切ってやるよ」


「え!いいの?」


初めて葵に切ってもらう


今だにお店に行かせてもらえない
いつか葵に切ってもらうのが夢だった


「髪重たいでしょ?もっと楽にしてやるよ」


「うん。まとまらないし、乾かすのも大変」


そういって髪を軽くしてくれた

目の前には真剣な表情の葵。


カッコいい…っ//


「何ニヤついてんだよ」


「ニヤついてないしっ」