ある日、一人の精神科医が僕をたずねてきた。
そして、いろいろ診察をしていった結果、一つの原因が浮かび上がって来た。
それは、両親の死だった。幼いころ、大好きだった両親が殺されていた光景を目の当たりにしたショック症状で、僕の中にもう一人の僕ができたらしい。その僕は、僕の中の悪意の塊で、愛しているがゆえに、愛する人を殺してしまうらしい。しかも、雨の日に、紅い服をきている相手を。