…なんて優しいひとなんだろう こんなに誰かの温かさにふれたのはいつぶりだろう
お母さんたちがいなくなってからは なかった。
「…そういえば どうして君はこんな所にきたのかな?」
「あぁ…それは…」
私はワケを説明した
孤児院で嫌がらせを受け そのせいで“罰”を受けここに3日放置させられてしまうこと
そしてその嫌がらせの理由が私の見た目にあることーー
ーーなぜ私が孤児院にいるのか…母たちがいなくなったことは言っていない。
「…とても辛かったね でも君の話を聞いたところ君は自身の見た目をとても卑下しているうに聞こえるけど。」
「っ それは…」
だって こんなに長くて真っ白な年寄りのような髪も 吸血鬼のような真っ赤な瞳も 真っ白で不健康に見える肌 他の誰とも違う…
それだけで私は忌み嫌われる
私は私自身の見た目ががコンプレックスでとても嫌いだ 嫌いになりたくないのに 自分をもっと好きでいたいのにーー
「君は…綺麗だよ」
「…えっ…?」
「その透き通るように白い肌も 細やかなガラス細工が陽光に反射してきらきらと輝くようなその髪も ルビーのように輝くその瞳も。
もっと自分に自信を持つんだ。
君は確かに他とは違うね…でもそれは嫌われることじゃない 汚い事でもないんだよ
君は特別なんだよ 神様が特別に君だけに与えてくれたモノなんだよ
だから…どうか君は君をを嫌いにならないでおくれよ」
