窓縁と悪魔




「その魔法陣を解除する方法は無いの?」


「…今のところはね 簡単な魔法陣ならすぐに強制解除させられたんだけど、この魔法陣は複数の魔女たちが造り上げているからとても複雑なんだ

……それに この魔法陣はね 対僕用に造られたものなのさ


だから より強固で魔力の強い呪文がこの魔法陣には組み込まれてる」


「そんな…」


「だから 君が来たとき何も起こらなかったはずだよ この魔法陣は僕達“悪魔族”にだけ反応する“悪魔族特効”の魔法陣なんだよ


……僕は悪魔なんだ」


「ラスが…悪魔族……」


「……すまない……」


ラスが私に謝った


「…どうして謝るの?」


「なぜって…僕は君に悪魔ということをいわなかった 言えなかった……昔のように差別され狩られるのが怖くて…君を カンナを…騙したんだ…!」


ラスは顔を両手でおおって地面へとしゃがみ込んだ


「ねぇ ラス。顔をあげて? 私はあなたに騙されたなんて1度も思ってないわ


それに…その辛さは私にもわかるから…


だから謝らないで あなたは何も悪くない。


ただ…少し怖かっただけなんでしょう?」


私はラスの隣にしゃがみ ラスの顔を覗き込むように話しかけた