あのときだって、一ノ瀬が若菜ちゃんの腕を引っ張って連れていかれてるときだって、ずっと若菜ちゃんのことを見ていた。 家に帰ってからも、ずっと若菜ちゃんのことを考えていた。 そして俺はわかった。 若菜ちゃんのことが好きだって。 やっと本命ができたって。 俺がそんなことを思いながら、椅子に座っていると、 「ねえねえ!今日の放課後2人でカラオケいかない?」 と俺の彼女の中の1人が俺に聞いてきた。