「ああ、気をつけて帰れよ」 一ノ瀬くんは私にそう言ってくれた。 そして分かってたことだけど、私は家に帰るとお母さんに怒られた。 怒られている間、私はニヤニヤしていた。 それでもっと怒られた。 自分でも気持ち悪いと思う。 けど決して怒られているから、ニヤニヤしているのではない。 私は、一ノ瀬くんのことを思い出してニヤニヤしている。