背中の傷は少しボコっとしている。 塗る度に申し訳なく思う。 でも俺だけがこの時間を独り占めしている。 他の男には絶対に触らせたくない。 『ちー君。』 「んー?」 『私って魅力ないのかな?』 ……は? 何を言い出すのかと思えば、 「いっぱいあるよ。」 『じゃあさ、』 と、顔だけ後ろを向いて少し見上げるように 『しよ?』