「どーーーん!これが証拠だぁー!」



私が持っていたはずのチェキを何故かイッチーが持っている。



「え!!イッチーなんでそれを!!?」



「きなっちから見してもらってそのまんま持ってた!✌️」



おいおい、その時の私なにしとんじゃい。



イッチーから見せられた写真を見ると朝陽くんはバツが悪そうに首に手をやる。



「イッチー怒るぞ〜」



朝陽くんがイッチーを睨みそういうと


「やべっ逃げまーす!」


とイッチーはダッシュで生徒会を出て行ってしまった。




おいおい、言うだけ言って逃げるな!!!



「いやぁ、イッチー面白いねー!」



とりあえず喋っとこうと思い朝陽くんを見る



「からかってんだよ」と朝陽くんは笑った。




どうしよう、照れてたの?なんて聞いたらダメかな。




私が口を開く前に朝陽くんが私の方を向いた。



真っ直ぐ私を見つめる目に息を呑む。




「実際さ、…照れてた。」



「…へ?」




言葉を理解するのに脳が追いつかない。




「羽柴に腕掴まれて照れた。」



「えっそれって…」



〜♪♪


その時私のスマホが鳴った。



美琴からの着信だ〜。


タイミングっっ!!!



「よし!いくか!」


朝陽くんはドアへ向かって歩き出してしまう。


「いや!ちょっとまって、今の言葉は…」



そう言った私に朝陽くんがくるっと振り向いて「それ以上は秘密。」と笑う。




その笑顔にドキッとして言葉が出てこない。



今はもうそれで十分かもしれない。



そう思って私は朝陽くんの後をついていく。