そしてついに文化祭1日目がスタート。




メインステージでのオープニングイベントが終了し明日の一般公開に向けて出し物の準備をするため生徒たちが各教室へと散っていく。


「あ、ちょっと君!実行委員だよね?」


実行委員長に呼び止められ「はい」と返事をする


「このあとミス・ミスターコンの最終リハーサルがあるんだけどさ2年3組遠山くんだけまだ来てないのよー、悪いんだけど呼んできてくれない?」



「あー分かりました!」



遠山??どっかで聞いたことあるなぁ。



「ごめんね~!なるはやで!」


「了解っす!」




とは言ったものの2年生の階に上がるのはちょっと緊張する。



うぅ~美琴と来ればよかった…


2年3組の教室につき扉をちょっと開けて中を覗くと…


ちょっ!えええええええええ!


何で男子みんな上裸なの!!!??



どゆこと!!??



私が覗き見しているのに気づいた1人の女の先輩が寄ってきて「誰か用ー?」と訪ねてきた。


「あ、私文化祭実行委員の羽柴っていいます!遠山先輩ってひとを呼びに」



「あ、了解!遠山~?お呼びだよー!」



そう言ってその女の先輩は上裸の中にいる1人の先輩を呼んだ



「俺?何?」



「あ、あのミスターコンの最終リハがあるのできてほしいって実行委員長が言ってました!」



「あーなんかそんなこといってたっけ」



いや、早く行ってくれ!!!


そして上を着てくれ!!!!目のやり場に困るんだわ!!!



私が分かりやすく目が泳いでいたのか一緒に話を聞いてきた女の先輩が「ごめんね?うちら明日シーサイドカフェっていう海の家ぽいカフェ出すからそれで男子張り切ってだれの体が一番良いか競ってたの~(笑)」



「へ~なんか面白そうですね!」


「良かったら来てね♪」


「俺の上裸も見に来てね♪」


「遠山~セクハラ言わない~」


「ぜひ!食 べ に !来ますね!あ、じゃあ遠山先輩メインステージ集合でお願いします!」




そういってペコッとお辞儀をすると私は足早に教室へと戻る。





「あの羽柴ちゃんって子女子にしては珍しく遠山に興味無さそうで好感だわ~♪」


さっき生成に声をかけた女の先輩が遠山先輩にむかってそう言った。


「なんでだよ」




「だって女の子はみーんなキャーキャー言うでしょあんたの事。まぁ私はかっこいいなんて思わないけど」



「あの子は好意を隠すのが上手かったんじゃない?」



「あんたのその、世の中の女は皆俺の事カッコいいと思ってるって思い込んでるあたりが嫌いなのよ。」



「事実だし、」



そう言って先ほど女の子のことを思い出す。



「……羽柴ちゃん、ね~」