「生成~!マジックペン新しいのないー?」


「あ、生徒会室にある!取り行ってくるー!」



「ごめんー!ありがとう!」



文化祭まであと数日。学校内はすでに文化祭ムード満載だ。


放課後どの教室からも賑やかな声が聞こえてくる。


一際賑やかな教室を横切ろうとしたとき扉が開き数名の男子が飛び出してきた



「おい!逃げるなーー!」



「ぜってーやりたくねぇからな!」



追いかけてきた女子にそういい放った男子と目が合う



朝陽くんだっ!!



「あ!羽柴!」


「よっ!賑やかだね~」


「賑やかに見える?俺達脅迫されてんだよ…」


「おいー!古瀬たちぃー!」



「やべっ!いこ羽柴!」



「へっ?」



私の返事より先に朝陽くんは私の腕を掴んで走り出す



「あ、ずりぃーぞ朝陽ぃいいい!!」



その台詞とともにイッチーたちは女子に首根っこを捕まれつれていかれてしまった。




廊下の角を曲がると朝陽くんは立ち止まり「わりぃ。つい連れてきちゃった」と掴んでいた私の腕をパッと離した。




「ううん!何であんな逃げてたの?」



「あ~なんかうちのクラス男女逆転メイド喫茶ってやつやるらしくて、それでクラスの女子たちが俺達にメイド服きせようとしてきてさ…ほんと勘弁だよなw」




朝陽くんたちがメイド服…!?



それって…




「ぷっ……ちょ、ごめん。絶対面白いじゃんそれww」


「おい~笑うなよ~」


ちょっと恥ずかしそうな表情を見せて私の頭を優しくツンッと指で弾く。



「ごめんってw当日楽しみにしてる!w」



「いや!いいって来なくて!羽柴たちのクラスは何やんの?」



「うちはねーお化け屋敷!」



「ふーん、普通だな」


「それが!普通のお化け屋敷とはちょっ~と違うんだなぁ~」



「へぇ?」



「ま!当日のお楽しみね!」



「ほーい(笑)あ、てかどっか行く途中だった?」



「あっ生徒会室いこうと思ってたんだった!」



「じゃあ俺も行くわ!教室戻りたくねぇし」



「わーい!ありがと!」



2人並んで廊下を歩く。



2人っきりで話したことなんて何度もあるはずなにちょっと緊張する。