だって………

せっかくの休日を私の為に

こんなに一生懸命動いて悩んでくれたんだよ。

それは………

マコちゃんや響もそう。

みんな、私が悲しまないように

いつも一生懸命考えてくれるの。

「……………夏生。
本当にありがとう。
私…………もう、逃げないよ。
お兄ちゃんに………留学すること………
自分の言葉で伝える。
本当は、分かってたの。
『お兄ちゃんに伝えたいのに、お兄ちゃんが捕まらない』って言い訳ばかりして
本当は、逃げてるって………。
『そっか、いってらっしゃい。』って
あっさり言われることが怖くて………向き合えてないって………。
でも………
さっきお兄ちゃんに彼女さんが出来たって聞いて。
『良かった』って思わないといけないのに……
悔しくて、羨ましくて………悲しくて………
嫉妬と悲しみで、苦しくて…………。
だから、ちゃんと話す。
留学すること……やっぱり好きなこと……。
でも……もしもお兄ちゃんに好きな人が出来たら………
妹に戻る。
絶対離れないって………。
だって、家族だもん。
夏生…………ありがとう。
頑張るね。」

「和花~」

いつもは、クールビューティーと言われる夏生の目にも涙が浮かんでた。

本当にありがとう。