今日も窓辺に腰を下ろして

木陰で一人お昼をしている祥兄ちゃんを観察する。

『そろそろコートがいる頃だよ。
いつまでそこで食べるつもり?』

聞こえない相手に話しかけてみる。

聞こえないはずなのに………こっちを見た!!

えっ?!

嘘!!!

今、目が合った??

久しぶりの祥兄ちゃんに………

やっぱりドキドキする。

まだ好きなんだなぁ~。

諦めることも

告白することも出来ず………。

大好きな人を苦しめてる。

もしも私がこの人を好きにならなかったら…………。

もしも私が………この学校を受験しなかったら………。

祥兄ちゃんは、良い先生として生徒達に囲まれてたんだよね?

………………………………。

………………告白…………しようかなぁ。

終わりにしないと…………ダメだよね。




それでもなかなか勇気が出ず………。

気づくと今年も後僅かに。

試験も終わって。

クリスマスで頭がいっぱいの生徒達。

のんびり残りの授業を受けていると。

「和花、明日は学校に来ないから
他の子達とお昼食べてね。」と夏生に言われた。

あっ、そうか。

明日は、弁論大会だっけ?

英語が学年1の夏生は

英語でスピーチをする、弁論大会に出ることになっていた。

「うん、分かった。
ノート、ちゃんと取っておくね。
頑張って!」

私の応援にニッコリ笑って

「それより。
そろそろ祥太先生と仲直りするんだよ。
クリスマスを控えて
またモテ始めてるよ。
後悔したくなかったら………和花から話しかけた方が良いよ!」って………。

「うん…………。」

自分でも分かってるのに………

難しいんだよね~