それは………

私がおねだりした、女の子避け。

大切な人がいるって証のリングを買って

嵌めてもらったの。

「淋しくなったら、いつでも連絡しておいで。」

「淋しくないと………ダメ?」

すっかり甘えモードの私に。

「そんな訳あるか。
いつでもいいから………連絡して。
休みには………会いに行く。
…………どうせ、響と藤堂だから。
隠れず、デートしよう。
帰って来たら…………
まぁ、それは………帰ってのお楽しみと言うことで………。」と

何か含みのある言葉。

「えっ!
何々??」

さっきまでの淋しいモードが一変して

ワクワクする私に。

「帰ってからな。
だから………楽しんで………いっぱい思い出作って………
早く帰って来い。」

そう言うと

チュッチュッ……………チュッ……………。

いっぱいキスをした。



結局、誤魔化されちゃったけど。

祥ちゃんも、何か忙しそうだから………

大丈夫かな?

こんな気持ちで送り出してくれるのも………

やっぱり祥ちゃんだから。

私の事を誰より知ってて。

私が誰より信用してて。

帰って来る………私の居場所だから。





行ってきます!

笑顔を残して…………私は祥ちゃんの胸から

飛び立ちます。