電話の向こうから琉聖のくすっと笑う声が聞こえる。



『電話で言うなんて卑怯だぞ?』



「な、なんで・・・?」



『電話だと君を抱きしめられない』



そう言って電話が切れた。



も、もう・・・琉聖さんったら・・・。



顔が熱くなる。



鏡を見ればきっと真っ赤になっているだろう。



「そうだ、支度しなきゃ」



ソファーから立ち上がる。