当時はガラケーで、ケータイに付けるストラップだった。確かに可愛い。普通に付けていたい。
だけど、付けたらOKサインを送っているようで。だから、絶対付けなかった。
マネージャーはいろいろなお店を統括してる為に、あちこち出回っている。
だから、あまり店には来ないのに、私が異動してから、やたらと店に来ると噂だった。
「お疲れ!さくら?ストラップは?」
「え?」
キョロキョロ辺りを見渡す。
気付いたら休憩室に二人きりだった。
菊田さんから頼まれた事に集中しすぎていた。
「あ、お疲れ様です!気付かずすみません。」
「おつかれ!ストラップ付けてねぇじゃん!」
「いや、ケータイ2個持ちで~、基本家に置いてる方に付けてます。」
ーーー完成にウソ。2個持ちなわけねぇわ!ーーー
むしろ、気持ち悪すぎて、ストラップはすぐに売ってしまっていた。