先輩から一言も「別れた理由を聞きたい」なんて言われてないのに、勝手に口が動いていた。 「ん?」 「あの時、理由も言わないで別れたのは……困らせるだけでなく…怖かったから…」 「うん」 震える私の手をそっと優しく包み込む大きな手の温もりに涙が流れる寸前まで止まっていた。 「病気の事を話すと…先輩が……私の事嫌いになるんじゃないかなとか…」 「うん」 「もし、病気の事を受け入れたとしても、先輩に迷惑がかかるって思ったから……だから…っ…」