愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜




「もう一週間だな。
明日、学校に行く覚悟はできてるのか?」


瀬野と離れてからは、地獄のような日々が待っている。


正直、そのように考えていたけれど。

一週間が経ってもなお、彼は私に手を出そうとはしなかった。


「……さすがにこれ以上は休めないから」


相変わらず素っ気無い返ししかしないというのに、彼は依然としてキレる様子はない。

むしろ楽しそうにも見える。
予想と違うあまり、逆に気味が悪い。


「それなら明日、学校まで送ってやるよ」
「変に目立つからやめて」

「ひとりだと余計なこと考えるだろ?」
「…っ」


今も彼とふたりきりの部屋で。
腰に手をまわされる。

思わず体が強張ってしまう。
初めて私の体に触れてきたからだ。


「俺はお前の手助けをしてやってんだ。瀬野に未練がなくなるように。だから今もお前に手を出さない。お前の中に瀬野がいる限り、嫌がられるだけだからな」

「あんたを一生受け入れるつもりはない」

「人間は心変わりするんだよ。
お前はすぐ俺を受け入れるようになる」


自信に満ち溢れた笑みから顔を背ける。
私が彼を受け入れるわけがない。