愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜




「集中したいから、みんな部屋から出て。
なるべく早く居場所掴むから」


どうやら了承してくれたようで、ホッと胸を撫で下ろす。

これで瀬野の母親に接触できるだろうか。
少しの希望が見えてきた気がする。


あとは翼くんに任せるのみ。

部屋にいた私たちは翼くんを残し、私たちは大きな部屋に移動した。


「すごいな、川上さん」
「えっ…」

「あの翼を動かすなんて」
「いえ…少し言い過ぎたかなって反省しています」


少し熱くなりすぎただろうか。
口調を荒くしてしまったことが悔やまれる。

今だって‪ ───


「愛佳ちゃん…だよね、ここにいるのは…」
「ああ、確かに川上さんだ」


光希くんと悠真くんは驚いた様子で私に視線を向けていた。

一方で響くんだけが、その表情に変化がない。
むしろ女に興味がないだけだろう。


「えっと…愛佳、ちゃん…?」

「ごめんね光希くん。
実はずっと隠してたけど、私本当は性格悪いの」


性格と口の悪さは自覚済みである。
本当のことを口にすれば、風雅さんが吹き出してしまう。