愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜




「ダメだってさ。
ひーくんの面白い姿がまた見れると思ったのに」


光希くんは悪気がないというよりかは、ただ楽しいことを追求しているように見えた。

それでもダメだけれど。
響くんが可哀想である。


その後、私たちは奥の部屋へと入る。
中には瀬野以外の幹部全員が揃っていた。

翼くんはというと、相変わらずゲームをしていて。
今日はゲーム機を使っていた。


「風雅さん、今日はどうしたんですか」
「涼介はいないんですね」


響くんは険しい顔をしながらも、決して私と目を合わせようとせずに風雅さんに声をかける。

一方悠真くんも、瀬野がいないことを突っ込んでいた。


「涼ちゃんはまた莉乃ちゃんのところだよ!
本当に乙女心のわからない男だ涼ちゃんは」

「まあ涼介にも色々事情があるんだよ。
それにもうその件は解決したんだよな?川上さん」


ここに来て風雅さんが私に視線を向けてくる。
確かに誤解はもう解けているため、素直に頷いた。


「……はい、解決しました。
だから光希くん、もう大丈夫だよ」

「え、本当?
じゃあ僕にも教えてほしいな」

「それは涼介の了承を得てからな」
「涼ちゃんが了承してくれるわけないじゃんか!」


またもや不服そうな顔をする光希くんだったけれど、風雅さんがそれ以上話すことはなかった。


「……ねぇ」


その時、ふと視線を感じた。

私に向かってかけられた言葉のようで、そちらの方に視線を向ける。