愛溺〜偽りは闇に堕ちて〜





「え、あの…光希くん、ふたりは…」

「早く座って座って!
お昼は悠真っちがピザ頼んでくれるんだって〜!」


慌ててドアの方を見ようとしたけれど、強引に腕を引かれて光希くんに座るよう促された。


そのまま流されるようにして、ふたりに視線を向けるのをやめた私。

中は6畳くらいの部屋だったけれど、先ほどまでいた広場が大きすぎて狭く感じる。

それに加え、中には人が私を含めて5人いたから、なおさら狭く思うのだろう。


「ぐあっ、また負けた…!
相変わらず翼は強いな」


テレビ台の上にはテレビが置かれてあり、それを使って副総長の陽翔という男と情報収集が得意な翼という男がテレビゲームをしていた。

ふたりはカーペットの上に座り、ゲームを楽しんでいる様子。


中央にはテーブルが立てられていて、一番真面目そうや悠真という男が呆れた様子で奥の椅子に座っている。