帰宅後、相変わらず誰もいないガランとしたリビングで
深くため息をついた。


小さい頃からずっと母子家庭で、
肝心な母さんはどこにいるのかわからない。

でも家賃は払ってくれてるみたいなので
どこかで生きてはいるみたいだ。




家族がいないも同然の生活。

思い悩んでいても、

相談できる身近な人がいない。





自分で、なんとかしていかないといけない。





でもそれにも限界がある。

進路、どうしよう。

大学受験まであと2年ある。

でも、一人だと準備も大変だ。

高校受験だって、
お母さんがおっても苦労したし。





なんとかしなあかん。





答えはない。
なんとかやるしかない。

だから勉強する。
自分一人で生きていけるようにならなあかん。


悩んでる暇なんて、ない。


ないはずやのに。





最近になって新しい悩み事が増えた。

それは進路なんかよりももっと複雑で深刻だった。






それは






"男性"に興味をもったということだ。