海は一人空を見上げながら煙草を吸っていた・・・

夢の中でも会えない香菜を想いながら今日も空を見上げて香菜を想う・・・




「店長、間に合わなくなりますよ」
凌駕の声に海は煙草を消して店の中に戻った。

物音がして慌てて体を離した椿と海。
そこに凌駕が戻ってきて、3人は残りの作業を始めた。

泣き顔の椿に凌駕が何も言わないのを見て海は凌駕がタイミングを見て店に入ってきたことを悟っている。それでも何も言わないでいてくれる凌駕の思いやりを感じながら再び作業を始めた。

凌駕がトイレに行っている時。完成した花飾りを海が箱に詰めながら椿に話しかけた。
「今日はありがとうな」
「?」
「こんな遅くまで残って手伝ってくれて。」
「・・いいえ・・・」