まだ店頭に並んでいない花のポップまで用意してから休みに入った椿。

凌駕はこのまま椿が戻らないんじゃないかと不安だった。

海も同じ気持ちだ。

本当に椿は前に進めるのだろうか・・・
たった一人で前に進みだせるのだろうか・・・
もしもできなかったら?

そう考えると不安になる。

海は作業していた手を止めて店の裏口で煙草に火をつけた。
空を見上げながら香菜に語り掛ける。

あいつ、大丈夫かな・・・。
香菜の場所からあいつは見えるか・・・?

心配な気持ちをかき消すように煙を吐き出し空を見上げた。