「椿ちゃんの・・・どう思います?」
「ん?」
朝食が済むと椿はシャワーを浴び始めた。

海はベランダに出て空を見ながら煙草を吸っている。
そこへ凌駕が出てきた。

「何が?」
「何かがおかしいって気づいてるんでしょ?」
凌駕はそう言って海の顔を覗き込む。

ぐっと距離が近づいて、海は一歩後ろに下がった。

やっぱり似ている。

今は特に、香菜の面影を感じる凌駕を直視できない。

「椿ちゃん、無理してるって気づいてるんでしょ?」
「・・・そうか?」
あくまでとぼけようとする海に凌駕がため息をつく。