「あの・・・」
椿が少し顔をあげた。
「私に、気を使わないでくださいね・・・。」
「いや。使ってない。使ってないよ!」
凌駕が慌てて答える。

そのあと、3人はぎこちない雰囲気の中で食事を済ませた。

「少し横になれ」
海が洗い物をしようとしている椿に言う。
「・・・いえ。大丈夫です。」

結局椿はほとんど食事をとれていない。
そんな椿を海も凌駕も心配している。

「あっ。本当に大丈夫です。」
椿が心配そうな二人に気が付いて慌てて言う。
「私、うれしかったんです。」
椿はうつむきながらも二人の方に体を向けて話す。