ある程度片付けが終わるといつの間にかお昼を
過ぎていて。
冷蔵庫にはもちろん食べるものなどあるはずもな
く、雪那は買い物に行くことにした。
近くにスーパーがあることも勿論知っている。
このマンション付近の地図は頭に入っている。
マンションを出て歩き出す。
無事にスーパーでの買い物を終わらせて来た道を
引き返していたその途中。
地面にしゃがみこむ女の子がいた。
「大丈夫ですか?」
思わず駆け寄って声をかけた雪那。
肩で荒い息を吐く女の子は胸元を掴んでいて。
さっと女の子の腕をとり脈をとるとすっごく乱れ
ている。
「っ!救急車呼びますねっ!」
雪那は急いで110番して女の子に声をかけた。
「薬はあるかな?」
そう声をかけると女の子はポケットに手を入れて
取り出した。
相変わらず息は苦しそうだ。
「ん、飲める?」
雪那はさっと薬を取り出して女の子の口の中に
押し込んだ。

