好きな人の物語



何にしろ、雪那は病院嫌い。


ただそれだけなのだ。


「うん、まあどっちにしろ定期検診は予定入れさ


せて貰うよ。」


そう言う春来。


「えぇっ、」


不満そうな顔をする雪那だが。


「アメリカでのデータは既に貰ってるよ。こっち


でのデータも早く欲しいしちょうどいいよ。」


そう言った春来の顔は医師の顔。


勿論そんな真剣な顔をしている春来に文句など


言えるわけもない。


結局、一週間後定期検診の予約を入れられてしま


ったのだった。