姫がコーディネートした服は、どれも舞によく似合っていた。優も「すごいな」と呟く。

「姫ちゃん、ありがとう!私にもこんな可愛い服、似合うんだね!」

喜ぶ舞に、姫は言った。

「大切なのは、自分に似合っているどうかもあるけど、一番は自信を持って着ることだと思うよ。どんな服でも楽しんで着なかったら意味がないもん」

舞は何着か服を買い、「また学校で!」とスキップしながら帰っていく。その後ろ姿を見て姫は満足した。

「おい、姫」

ポン、と姫の肩に優が手を置く。触れられたことに姫は胸を高鳴らせたが、優の顔を見て嫌な予感がした。

「散々人をパシリに使ったんだから、スタバでコーヒーくらい奢ってくれるよな?」

「え?私の助手じゃないの?」

「誰が助手だ!」

二人同時に笑い出す。ドキドキした休日だった。