〔希光 side〕
誠がいなくなった車内で理人と唯斗は話していた。
「誠、祖母の家行くっつってたけど、あれ多分嘘だよな」
「あ、やっぱり? 俺もそう思ってた。
家の場所は嘘かほんとかわかんないけど、祖母は嘘だよね」
瑠衣はどう思う?
話を振られた瑠衣は静かに言葉を紡ぐ。
「…家も嘘だ。調べたが空き家らしい。
…俺たちはまんまと騙されたわけだな」
顔を動かさず静かに伝える。
それを聞いて唯斗は残念そうな顔をし、理人は小さくため息をついた。
「やっぱりか…あいつマジでわかんねぇな」
「うーん…何にも情報つかめないねぇ。
でも、そこまでして家の場所を知られたくないってなんでだろ」
「さぁ?全くわかんねぇわ」
「…単純に俺らのことをまだ信用してねぇだけだろ」
「まだかぁ〜。道のりは遠いねぇ…」
ま、いつか信用してくれる日が来るだろ、気長に行こうぜ。
こっちも長期戦だしな。
そんなこんなで今日は何事もなく終わった。
お互いに、少しだけの不信感を募らせて。
〔希光 side end〕
